「大丈夫ですよ。食虫植物ではないですから。」
別に人を取って食ったりはしない、とルカは言った。

「いや!そういう問題じゃねぇだろ!あんなのが暴れてたら困るだろ!」

「別に。」

バレスは一生懸命言い張ったのに、ルカはどこ吹く風だ。

「…あー!もういいっ俺が引っ込抜いてやる…!」
バレスはそう言うと部屋を出ていった。

「バレス…!お止めなさい!危ないわっ」
ロザリアも追い掛けていった。

(魔法植物って植物だけど生物みたいなものだから抜くなんて無理なのに。)
ルカは思った。

「そう思うなら、教えてやればいいだろう。」
ネリーが呟く。

「あ、読んでたの。だって面白いじゃない、無鉄砲な行動って。」
ルカはにぃーっと笑った。

「相変わらず、最悪な性格してるな。」
ネリーがため息混じりに言った。

「どこが?私は楽しいことが好きなだけよ。」
ルカは笑いながら窓辺へと歩いていった。

< 103 >

[1]次へ
[2]戻る

[0]目次

Tag!小説


トホーム