「あっ…ぶなぁ!」
ルカの魔力は死の魔法をかけようとしていた。が、ルカの意識が戻ったので間一髪の所で食い止める事ができた。
崩れていた悪魔防御の魔法も復活する。

「ルカ・イヴェール…!」
ネリーが安堵とも怒りとも取れる声を上げた。

「あー…ネリー、私は何を?」
ルカは肩を回しながら聞く。なんだか身体がしっくりとこない感じがした。

「…暴走。」
ネリーがポツリと言った。

「……。」
ルカは辺りを見回した。部屋は粉々で、王達は怯えた顔つき…。

ルカは状況を理解した。
「あー…それは…なんと言うか…えー…
…申し訳ありません。」
ルカは言い淀んだが、最終的には頭を下げた。


(私の意識がない時までトラブルになるとは…。)

…ルカは卒業時に交わした誓いを、この時ばかりはちょっと後悔した。

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