Chapter.20 発熱☆パニック!

家族の絆のような物を感じたルカ。けれどふいに視界が揺れる。ルカは額に手をやる。
(…あ、ヤバい…)
そう思ったが最後、ルカは意識を失い、倒れた。

トタン…。
僅かな物音だったが、今のこの部屋にはよく響いた。ロザリアが顔を上げる。ハッと息を呑む。
「ルカさ…っ」

ルカはゼーハー荒い呼吸をしていた。ロザリアが急いで駆け寄る。触れようと手を伸ばした瞬間、

「触るな!」
ネリーが鋭い声を出した。誰もがビクッとして動きを止める。ネリーは部屋を横切り、ルカの傍へとしゃがみ込んだ。
スカートのポケットからチョークを取り出すと、ルカの上にポトリと落とす。チョークはルカに触れる前に一気に燃え上がり、後には灰も残らなかった。

「……珍しいな。」
ロザリアが驚きで言葉も出せずにいる横で、ネリーはぽつりと呟いた。

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