「何言って…。死者を甦らすのは禁じられているわ。最大の禁忌よ!」
ルカは声を荒げた。

「…大きな声を出さないで。」
ネリーは眉をひそめた。
「…死者を生き返らせてるわけじゃない。魂を人に見える形にして喚びだしてるだけ。」

ネリーは黒いスカートの裾を翻しながら部屋をでた。ルカは後を追いながら聞く。

「何故そんな事を?生者は死者の世界に関わってはいけない…だから誰も死後の世界を知らないのに。あなたのしてる事は死後の秘密を暴くようなことよ…!」
ルカは必死になって説得する。廊下の真ん中、ネリーが足を止めた。

「だって聞こえる!」
ネリーは振り向きざま叫んだ。今にも泣きだしそうな顔で。
「死者達の声が!後悔に泣き叫ぶ姿が見えるから…!」

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