「……」
ロザリアは黙って聞いていたが、しばらくして口を開いた。
「……受け容れるとは具体的にどうするのです…?」
静かな声だった。けれど決意を表す強い瞳をしていた。
ルカはそんなロザリアを見て
(…使命感に溢れているのか、それとも、ただの負けず嫌いなのか。)などと思い、微かに笑った。
「扉に触れてください。それだけでいいです。扉が判断をしますから。OKなら扉が開いて、そのうち消えます。実際、先程、ロザリア様が出てきた扉はもうなくなってしまいましたし。上手く受け容れたってことなのでしょう。」
さっきまでルカの頭上あった扉はいつの間にか消えてしまっていた。
「とりあえず、片っ端から触ってみてください。ダメなら開かないだけですから。」
ルカはロザリアに促した。
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