Chapter.6 王宮☆応急☆王球!?
ルカが王宮に戻ると、まじない部屋にはバレスが待っていた。
「あっ!おっまえドコ行ってたんだよっ!仕事中に出掛けんな!」
バレスは椅子から立ち上がった。勢い余って倒れた椅子が飾り棚にぶつかる。硝子が割れた。
「ちょっとそこまで。今日の分の仕事は終わらせてありますよ。」
ルカは硝子を直そうと、飾り棚に近づく。それより早くバレスはルカの腕を掴むと部屋から連れ出した。
「ちょっとっ!何!?」
ルカの抵抗なんてお構いなしにバレスは廊下をずんずん進む。ルカが魔法を使おうかと考えた時、バレスはルカを放り出した。
「あ…痛たたた…」
ぶつけた額を擦りながらルカが目をあげると、そこは大広間。王宮の人間が(もちろん王さまも)食事をするための部屋だ。なんだか騒がしい。
(なんなの?一体…。まだ食事の時間じゃないのに。…それにバレスも何であんなに急いで私をここに?)
まだルカが床に座って考えていると隣に立っているバレスが言った。
「あれを…元に戻せ…っ。」ルカはバレスの視線を辿る。その先には……っ!
< 25 >
[1]次へ
[2]戻る
[0]目次
Tag!小説
トホーム