ルカはテーブルの上に指で円を描く。すると円は一瞬光り部屋が映し出された。ルカが今朝いた部屋…スエラ先生の部屋である。
「スエラ先生ー…スエラ先生?」
ルカはスエラを呼ぶ。
(真夜中だからもう寝ているのかも…)
そう思い諦めかけた時スエラが映った。
「まったくあなたはなんて所から呼んでいるのです…?」
スエラがあきれ顔で言う。それもそのはず、ルカが造り出した円はスエラの部屋の花瓶と繋がっていたのだ。
「私が花でも生けていたらどうするつもりだったのです?」
「生けませんよ。先生は。だって先生、花粉症でしょう。」
笑いながらルカが言う。
ふぅ…。ため息を吐いてからスエラは話し掛ける。
「それで?こんな夜中に何の用なんです?」
「はい。お聞きしたい事があって。」
そう言うとルカはロザリアの予知夢について話しはじめた。

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