その後、ルカの歓迎パーティーが開かれた。予知夢について考えたいと思っていたルカはうんざりした。
(この国は魔法使いとかを敬う国らしい…まぁ迫害されるよりはいいけど。)
無理矢理笑顔を貼りつけ、会話に応じながら思っていた。


パーティーから解放され、与えられた部屋へと向う時にはもう真夜中を過ぎていた。
「ふぅ。」ドアを後ろ手に閉め、寄り掛かり休む。
(やっと終わった…)
しばらくしてから反動をつけてドアを離れる。その時ついでにドアノブに触れ、鍵の魔法をかけておいた。窓に歩み寄る。
(悪魔は…まだいるか。でも私がここにいる限りは入ってこれない。)
ルカは対黒魔術の魔法をかけられている。魔法学校では入学時、力の強い魔法使いには闇の魔術にはまることがないように対魔法をかけるからだ。まぁ「力の強い魔法使い」なら解くのは朝飯前だが。
(解かないでおいて良かった。この魔法は結構便利だから。)
ルカは窓にバンバン音をたてて体当たりしてくる悪魔に対し不敵な笑みを見せ、窓に背を向けた。集中出来るように窓に防音の魔法をかけるのを忘れずに。

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