「ルカ・イヴェールと申します。ここで雇って戴きたく、やって参りました。」
「そうですか…。ならば私から父上に頼んでみましょう。バレス。」
ロザリアはバレスに振り返り命じた。
「私はこれから父上に会いにまいります。あなたはここでルカさんのお相手を。それからお茶をいれて差し上げなさい。」
ロザリアはそう言うと颯爽と部屋を出ていった。

・・・・・。
しばらくの沈黙ののちバレスが口を開いた。
「…紅茶でいいか、魔法使い。」
「はい。ありがとうございます。」
フンッ。バレスはさも気に食わないといった感じで鼻を鳴らした。

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