ルカは顔を上げた。
(この人の能力は予知夢……。なら平気か。)
ルカは姫君の顔をじっと見つめた。
「…おいっ!姫様の顔を眺めるとは失礼だぞっ。慎めっ。」
しばらく黙っていた男が口をだした。
「私は構いませんよ。」
姫が言う。
ルカは一度ゆっくりとまばたきをしてから話だした。
「あなたの名前はロザリア・ルーファス。ルーファス家の2番目の姫君。そしてそちらの男性は…バレス・ジョアヌ。あなたのナイトと言ったところでしょう。紅茶に角砂糖4つ…かなりの甘党ですね。…相違ございませんか?」
姫君はうなずいた。男は喚いた。
「なっなんで俺が甘党だって知ってるんだよ!おまえさてはスパイか!?」
ルカが答えるより早くロザリアが言う。
「あなたは馬鹿ですか、バレス。先程魔法使いだと言っておられたでしょう。」
このお姫さま、結構はっきりモノを言う…。
姫様にグサッとくることを言われて落ち込んでいるバレスをほっぽってロザリアは話を進める。
「して、あなたのお名前は?」

< 8 >

[1]次へ
[2]戻る

[0]目次

Tag!小説


トホーム