用意が整い、家を出ようとすると、香織が
「ちょっとタンマァ!!」
と、電話機の横にあったメモ帳に何か走書きをして、ペンを置き、足早に戻ってきた。
俺が何を書いたか聞いてみると、お袋達が帰ってきて、心配すると悪いからと、友人の家に泊まりにいくと書いたそうだ。
本当に俺は、猪突猛進みたいだ。まぁ、香織がいるから大丈夫だろうが、自分の事は自分で出来る様にしておかないと…これからもこんな具合じゃ、後々困るだろうし。しっかりしなきゃ足を引っ張ってしまう。
などと考えつつ、あのマンホールへ向かい、俺達は、たわいない会話を楽しみながら、目的地へと進んだ。
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