驚いた香織が短い悲鳴をあげ、飛び上がると、相手も少なからず驚いたのか、後退る気配を感じた。
俺は、恐怖心を抱きながら、逃げ腰で、暗い中の気配を感じる場所にペンライトの光でで照らしてみた…。
しかし、恐怖よりも、そこには驚くべき事実があった。
なんと、ペンライトで浮かびあがった顔は見覚えのある、いや、いつも朝、眺めている。自分の顔をした女の子と、香織そっくりの顔をした男の子が立っていたのだ!
驚いた俺達は声も出ず、ただ、相手の顔を見つめて、呆然と立ち尽くすだけだった。
…しかし、相手の女の子の方が度胸があるらしく、
香織に上擦った声で聞いてきた。
「…アナタ達、誰?私達と同じ顔してるじゃない。どこから来たのよ?」
俺はあまりの事で戸惑って声も出ず、目はうろうろと宙を泳ぐばかりだった。
しかし、その時香織が答えた。
「…それは私達も同じよ。アナタ達はどこに住んでるの?家はどこ?私達はここより明るくて、綺麗な所よ。]
堂々と立っている。
どうやら、女の子の方が肝がすわっているようだ。
俺は香織がやつぎばやに質問しているのを、横で聞いているしか無かった。

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