そんな私の問いに木崎は肩を竦めただけだった。
「さあね。あ、おまえバイオリン持ってきて。俺、第三準備室にいるから」
私は首を傾げながらよく意味が分からないが取り敢えず取りに戻る事にした。



第三準備室。

「見つけた」
私はバイオリンを手にかなり歩き回っていた。
扉を開くと木崎は部屋の中央に置かれてあるグランドピアノの前の椅子に座って待っていた。

「じゃあ始めようか」

< 113 >

[1]次へ
[2]戻る

[0]目次

Tag!小説


トホーム