私はしばらく首を傾げていたが諦めた。

「わかんないや」
そんな私に木崎は口の端を上げて言う。
「家帰って辞書調べてみ?」
ああね、なるほど。
「じゃあこれ、もらって帰るね」
「どうぞご自由に。誕生日おめでとね」
私は微笑んでから『W.T.F』の意味を片手に家へと帰った。



「何コレ…」私は思わず頬を赤く染める。

「なーに電子辞書の前で赤くなってんだよ?」
リビングのソファの後ろから突然声を掛けられた。

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