そんな木崎の言葉に私は、ぷんとそっぽを向いた。
「残念でしたー。私、地理選択ですからっ」
そんな私の反論にも全く木崎は動じなかった。
「あっそ。それでもやべぇよ、おまえ。中学生以下」
(今なんて…っ!)
「そんな怒るなって。まあいい線は行ってっから。略語だよ。俺が勝手に作った」
私が必死に対抗しようと口を開く前に木崎が言う。
(というか、何なのよ、あの意味は…)
「おまえ誕生日いつ?」
ふと思いついたように木崎が言う。
「は?」
「いや、俺の覚えててくれたし」
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