ぽかんとした木崎の顔を見ると私は吹き出した。この男がこんなあほ面を晒すのはもう二度と拝めないだろう。

「もしかして、間違えたの?時間」木村君がふっと溜め息をつく。

「だって8時半っておまえ言っただろ」
木崎はさも『おまえ達が間違ったんだろ』と言う顔をする。一体その自信は何処から湧いてくるというのか。

「8時15分よ」私が呆れ顔で訂正した。
「何でそんな微妙な時間にすっかな…」木崎は頭を掻きながら言ったが全く恥じらいも見せない余裕の表情だ。

「やっと皆集まったね♪花火の用意しょっ」

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