サザーッ。。
午後8時。さざ波の白い光が目映く視界を照らす。
「綺麗…」
私は堤防に腰掛けてそれをじっと眺める。
「よっ」
柔らかな茶色い髪が映った。木村君だ。相変わらず木崎とは正反対の印象だ。
少しつり目の木崎と違って優しい目をしてて、何より雰囲気が穏やかで。揺れるピアスもなぜか彼を無邪気にみせる。

「よっ!」私も真似をした。
「あはは。てかさくらちゃん早いね?俺、絶対1番だと思ってたのに」
今は約束の時間15分前だ。確かにいつもぎりぎりな私にしてはかなり早くから来ていた。
「楽しみだったの。すごく」

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