笑った後、ふと私は思い出した。自分の番が終わってから木崎の番つまり最後までの間に準備室で耳にした事を。
「…あ。そうだ。先生が言ってたんだけど、木崎。作曲もするんだって?」
「あー…んな事まであの先生喋ってんの?何気におしゃべりだな、あの先生」
木崎はグイっとコーラを飲んでから言った。
「まぁたまにな。来年はここでたぶん自作のを弾くよ。俺の先生にもう許可取ってんだ」
私には信じれなかった。
「嘘。もうその曲作ったの?!どんな曲?」
「まさか。それはまだ全然。まだ考えてもねぇし。でも今までに何曲かは作ったぜ」
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