プシュっと音を立てて缶を開ける。その姿を見つめながら
「炭酸好きなの?」と聞くと
「まあね」と答えた。
「えっと…」今更改めて演奏の事を言おうとしたらうまく言葉が見つからない。
「とにかく上手だったよ。すごい人だかりができてたから言うの遅れたけど…ごめん」自然と私の頭は俯いてきた。
なんだか申し訳ない。自分の時は側で待っててくれたのだ。
「あぁ気にすんな、気にすんな。いつでもいいんだよ。言ってくれた事に変わりねぇんだし」
今度はその言葉に恥ずかしくなって俯いてると、髪を触られていたた。思わず私は前を向く。

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