私が大きく息を吸い込んで反論しようとすると
「ふふ。初めまして、西教室の木崎君。相変わらず噂通りだわ」と先生が遮った。
「何すか、噂って?」となっちゃんは即座に聞き返す。
「うん。とってもピアノが上手で我が道を突っ切ってる男の子がいるって聞いてたの。あなただったのね、木崎君。将来はプロのピアニストになりたいんですって?」
私は目を見開いた。
「そうなの?」
「うん、まぁ…出来るもんならなりてぇよ」頭を掻きながら言った。俯いた顔の頬が少し赤くなっていたのに気付いた。

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