それからしばらくして季節は巡り発表会本番の日となった。
私は今、準備室にいる。
そう。たまにだけど、木村くんともメールして色々な事が分かったんだ。なっちゃんと出席番号が隣同士でどうやら仲がいいらしい。
（なっちゃん元気にしてるかな？）彼に会うのは２週間ぶりだ。まだこの部屋には来ていない。
（今日も凄く綺麗な演奏するんだろうなー）そんな事をぼんやり考えてると、
「さくらちゃん？大丈夫？」先生が声を掛けてくれた。
「あ、はい。大丈夫です！今日は仮練の失敗を挽回しますっ」私は明るく微笑んだ。
< 28 >
[1]次へ
[2]戻る
[0]目次
Tag！小説
ﾎｰﾑ