3日目。
下剋上は終わったが、今度は別の騒動が起きていた。
『会長×副会長ついに破局か!』
そんな文字が学園新聞の一面に踊っていた。
「髪を切ったくらいで破局まで話をもってくんだから…新聞部も暇だよなー」
葵は頬杖ついて記事を読みながら言った。
「まぁ…今まで長いままでしたからね。」
悠紀は次の授業の用意をしながら気軽に言う。
肩の上で切り揃えられた髪が揺れた。
「つーかさぁ水上、その髪型どうよ?おかっぱみたいじゃん。」
葵は振り向いて椅子を逆向きに座った。
「変ですか?」
悠紀が心配そうに聞く。
「いや…似合ってるよ?似合ってるけども!」
葵はそう前置きしてから、声を潜めて言った。
『明日から学校中がおかっぱだらけになるじゃんか…っ』
「?」
悠紀はきょとんとした。
『いいか?この学校、ロングな女がやたら多いだろ?あれ、水上を真似てたんだよ。だから見てろ…明日にはみんなおかっぱにしてくるから』
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