Game ―葵―

『加賀葵様
指令に従って宝探しをして頂きます。全てクリア出来たらあなたの勝ち…では、第一の指令を。
“生物を探せ”』

放課後、葵は詳細を記した紙を手に歩き回っていた。

「とりあえず生物室か」
葵は特別棟二階へ向かった。

が、鍵が掛かっている。

「違うのか?…生物なんて他にどこにいるよ」
頭を掻きつつ一階へ下りる。

『やだーちゃんと冷蔵庫入れといてよー』
家庭科室から声がした。

(調理部の活動日か…)

葵は通り過ぎようとした。すると…

『ナマモノなんだから腐っちゃうでしょー』

(ナマモノ?…生物!)

バンッ!
葵は勢い良く戸を開けた。

「葵様!?」
驚く部員に構わず聞く。

「…生物ってどれだ?」

「え…これです…」
先程の声の主が摘んでいるビニール袋を見せた。

サンマだった。

「貸して。」
葵は縛ってあった袋の口を開く。マジックで書かれた文字があった。

“異世界への入口を探せ”

(…また意味不明な指令だし…)

生臭ささの中、葵はため息をついた。

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