「こりゃ、相手の出方しだいだなー。つーか、会長居ねぇ時に下剋上ってアリなんだっけか?」
頭をかきかき葵が言う。
「はい。生徒会規約には特に明記されていないので…」
悠紀が答える。
「どーする?たーくん呼び戻すぅ?…あれ?でも向こうは今、夜中ぁ?」
羽衣が時差を計算しながら言う。
「たぶんな。だいたい、悪戯だったらかなりヤバいだろ…高に無言の圧力かけられそう…」
ははは…と葵は虚ろに笑った。
「ん〜じゃあ、様子みよっかぁ。内容は後ほどって言ってるしぃ。」
羽衣が提案した。
「だな。」
葵も賛成した。
悠紀も頷いたが、内心はとても心配していた。
(…大事にならなければよいのですが…)
悠紀は窓の外を見つめた。悠紀の心とは対照的な秋晴れの良い天気だった。
< 9 >
[1]次へ
[2]戻る
[0]目次
Tag!小説
トホーム