「こりゃ、相手の出方しだいだなー。つーか、会長居ねぇ時に下剋上ってアリなんだっけか?」
頭をかきかき葵が言う。

「はい。生徒会規約には特に明記されていないので…」
悠紀が答える。

「どーする?たーくん呼び戻すぅ?…あれ?でも向こうは今、夜中ぁ?」
羽衣が時差を計算しながら言う。

「たぶんな。だいたい、悪戯だったらかなりヤバいだろ…高に無言の圧力かけられそう…」
ははは…と葵は虚ろに笑った。

「ん〜じゃあ、様子みよっかぁ。内容は後ほどって言ってるしぃ。」
羽衣が提案した。

「だな。」
葵も賛成した。

悠紀も頷いたが、内心はとても心配していた。

(…大事にならなければよいのですが…)


悠紀は窓の外を見つめた。悠紀の心とは対照的な秋晴れの良い天気だった。


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