『えぇ!?』
また皆驚いた。
が、今度は冗談ではないらしい。
「会話が出来ないところへ行ったってストレスが溜まるだけだろう。」
高瀬は前回の葵を踏まえて言った。
「でも生徒会長が学校空けたらまずいんじゃ…」
葵が指摘する。
「留学するわけではないのだから問題ない。」
高瀬が用紙を読み返しながら言う。
「…じゃあ、たーくんで決定でいい?」
羽衣が恐る恐ると言った感じで聞いた。
「ああ。」と高瀬。
「高が一番適任かな」
葵が言う。
「押し付けみたいで悪いけど…」
申し訳なさそうに秋彦が。
「そう…ですね…」
悠紀が寂しそうな表情で頷いた。
「…たった三日だ。」
そう言って高瀬は悠紀に微笑した。
この会長不在の三日間が、彼らにとって、とんでもない三日間になろうとは、誰も知る由もない。
< 6 >
[1]次へ
[2]戻る
[0]目次
Tag!小説
トホーム