「あーあー、どーすんだよ?一ノ瀬。生徒会役員がC組ぃ〜?」

「葵!」
羽衣はガバッと目線を上げた。
葵がやって来た。

「…あ。葵さん。おはようございます。」
悠紀は挨拶した。

「はよ、水上。もうすぐ高、来るぞ。ロータリーで藤堂家の車見たからな。」

一ノ瀬学園の生徒は大抵車通学である。

「そうですか。」
悠紀は嬉しそうに微笑んだ。

「うそぉ!?たーくんもぅ来ちゃうのぉ!?どーしよぉ!役員辞めろとか言われたら!!」
羽衣がオロオロと言った。

「ははっ!生徒会は“優秀な”人間の集まりだもんなぁ」
葵が煽った。

「ひーん!」
羽衣が泣いた。

「葵さん、あまりからかわないで…。秋彦さんは生徒会入りした時、D組でしたから…大丈夫だと思いますよ。」
悠紀が言った。

「いや…一ノ瀬には辞任してもらう。」
登校してきた高瀬が言った。

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