4.私の『道』
…恋をするなら、私のことを理解してくれる人がいいと思っていた。
あれから私の目は、ことあるごとに担任を追うようになってしまった。
やばい…重症だ…。
あの日は結局、当初の目的だった“なんで教師になったのか”を聞きそびれたし、…私はあんなヤツを好きになっちゃったみたいだし…。まったく何やってんだ、私は。
ハァ…ため息がこぼれる。
この後は担任の数学の授業だ。私は、担任観察をしてばかりで公式なんて一つも入ってこないんだけど。
ああ…これじゃ何のためにこの学校来てるのか、わかったもんじゃない。
はぁ…またため息。
そう言えば私、前の学校行かなくなって以来、ため息ばかりで、笑ってないや…。
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