Chapter.24 Hear from…

その後、ルカが王宮に戻ることはなかった。


いつまで経っても帰ってこないルカに、バレスや王、目覚めたロザリアは
「何か事件に巻き込まれたんじゃ…」
と、おろおろしていたが、ネリーは一人落ち着いていた。

こうなることは、あの、ドアの閉まる瞬間にわかっていた気がした。

“後のこと、お願いしますね”

あの言葉は自分がここへは二度と戻らないことを示唆していたのだろう。



その時、一機の紙ヒコーキが部屋に舞い込んできた。ネリーは躊躇わずに取った。それはルカからの手紙だった。

| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| 挨拶もなしに、出てい |
|ってすみません。しんみ|
|りするのは苦手なので。|
|一方的な上、事後承諾で|
|申し訳ないのですが、私|
|の王宮付き魔法使いの任|
|を解いて頂きたいのです|

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