Chapter.1 旅立ち

ここは魔法界の魔法学校。ルカ・イヴェールはスエラ先生の部屋の前にいた。卒業試験の結果を聞くためである。
(やっぱり卒業は無理かな…?)
ルカはぼんやりと考えながらドアを見つめていた。
「ミス・イヴェール、中へ」
スエラ先生の声と共にドアが自然と開いた。ルカは足を踏み出した。

「まず試験の結果ですが…」ルカが机の前の椅子に腰掛けるとすぐ、スエラ先生はいくつかのメモを見ながら話しはじめた。
「あなたは筆記試験、実技試験ともに合格点を満たしています。学校の理事会もあなたの魔力は一人前の魔法使いに匹敵するものだとの判断です。」
スエラ先生はルカにほほ笑みかけるとゆっくりと告げた。「修業年月は足りませんが卒業を認めます。」
「…っ!!」言葉にならない。(まさか本当に卒業が認められるなんて…!!)

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