結局、録音機能を発見出来なかった私はムービーで撮ることにした。
高瀬様の後ろ姿を映しながら、先程から同じ問いをし続けていた。
(高瀬様はどっちが好きなんだ…!)
二人とも幼等部から一ノ瀬で、高瀬様には幼なじみのような存在。
一ノ瀬様とは割と仲が良かったが、水上様とは…
(ライバル同士というか…派閥が出来てるしな…)
頂点に立つものとして、本人達の意志に関係なく、事あるごとに"対決"、"勝負"となっていた。
クラスも中等部までは学力が平均的になるように分けられていた関係で、同じになった事はない。
(やっぱり一ノ瀬様かなぁ?)
新入生代表挨拶が終わり、学園長の式辞となった。
< 9 >
[1]次へ
[2]戻る
[0]目次
Tag!小説
トホーム