式、終了後。
クラス発表があるとかで掲示板の前はすごい人混みだ。親たちは我が子の名前を見つけては一喜一憂している。しまいには、掲示板を撮影しだす親までいた。
「合格発表じゃあるまいし…。」
高瀬様が呟く。
「まあまあ。家の今後を左右する重大な事ですからね。記念に残しておきたくもなるのでしょう。」
高瀬様はそんな様子を横目に見ながら掲示板に近づく。
「あ。やっぱりA組でしたよ、高瀬様。」
私は表を指し、笑顔で振り向いた。
「…ああ。A組だな…」
高瀬様は私の言葉に答えた。けれどその目は別の名前を見ていた。
水上悠紀
(あ…)
その時の高瀬様はとても嬉しそうな表情をしていました。
私はその日初めてドッキドキ☆ワックワク♪の気持ちを高瀬様から感じたのです。
その後、お二人は駿河様の妨害も乗り越え、将来を誓い合うまでの仲となったようで、有明は大変嬉しく思っています。
END
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