番外編A 入学式

「別に来る必要などないだろう。小学生じゃあるまいし。」
高瀬様はとても嫌そうな声を出した。

「しかし社長が、“高瀬の新入生代表挨拶、一字一句聞き逃さず暗唱して来い”と。」

「まったく…あの人は」
高瀬様はため息をついた。


桜咲き誇る4月。今日は高瀬様の高等部入学式だ。

高瀬様はしばらく、近くの新入生が両親と写真を撮るのを眺めていたが、

「…くだらない。有明、式場に行く。外に居てもやる事はない。」

そう言うと歩いていってしまった。

(…相変わらずクールだなぁ。入学式のドッキドキ☆ワックワク♪…の気持ちが全く感じられない。)

まぁでもそれも仕方ないと思う。中等部と高等部は同じ敷地内だし、高瀬様は幼等部から一ノ瀬に通っているから、別に目新しいこともないのだろう。朝から物凄くつまらなそうな表情をしていた。

高瀬様が立ち去った後も、校門では新入生の嬉しそうな笑顔、親の誇らしげな顔が途絶える事はなかった。

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