三人はB組をあとにた。廊下を歩きながら
(なんだかいつもより視線を感じます…)
と悠紀は思った。葵も同じようで
「なぁ…なんか見られてないか?オレら。」
なんかしたっけ?と悠紀に尋ねる。聞かれても悠紀も首を傾げるばかりだ。
すると黙って歩いていた高瀬が立ち止まった。足下の紙を拾う。しばらく眺めていたが…
「…くっ。…これが原因だな。」
苦笑しながら高瀬が二人に渡す。葵が受け取った紙を悠紀も覗き込む。

「なっ…なんじゃこりゃあ〜!」

紙は新聞部の号外だった。そこには大きく…

『やはりデキていた!加賀葵×仙道秋彦!』
の文字。

「デキてねぇし!だいたい"やはり"って何だーっ!!」
葵が喚く。高瀬は
「無事終了とはいかないみたいだなっ。一ノ瀬と仙道に緊急召集かけろ、悠紀。」
と楽しそうに告げ、騒ぐ葵をずるずると引きずりながら生徒会室へと向った。

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