そんなこんなを繰り返し、どうにか出口に辿り着いた。
「あら。姉様、いらしてたんですか。」
出口でキーの回収をしていた須岐が言った。
「須岐!」
悠紀は妹に抱きついた。須岐はそれを煩わしそうにひっぺがした。
「ハイハイ。私は忙しいのですから早く出て下さい。」
そう言って須岐は悠紀を追い立てる。
「須岐ぃ〜」
悠紀が恨めしげに呼び掛けた。
(激しく一方通行な姉妹愛だな…)
どっちが姉なんだか…と思いながら葵はそんな様子を見ていた。
「行くぞ、悠紀。B組のも見に行くんだろ。」
高瀬も須岐に協力した。
「…はい。では、また。」
そう言って悠紀は須岐に軽く笑いかけると館を出た。
その後。
おばけ役の生徒達が三人の所業を訴えて須岐に泣き付いたのは言うまでもない。
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