「さてっ羽衣達もそろそろ行こっかぁ」

羽衣はクラスでフランス人形、悠紀は第一体育館でショーの司会の時間だ。

二人で廊下を歩きながら悠紀が聞く。
「羽衣さんはクラス参加4時まででしたよね?」

「うんっそうだよぉ。秋ちゃんも一緒〜」

「では見に参りますね。私は司会が終わればフリーなので。」
悠紀が笑顔で言う。

「うんっ来て来て!あ…っじゃあまた後でね〜」

曲がり角まで来た所で、羽衣は悠紀に手を振りながら走っていった。秋彦が待ち構えていたようだ。

「羽衣ちゃんっ早く!僕、化粧の仕方なんて知らないんだからっ」
そんな声が聞こえた。

(楽しみですね…っ。)
悠紀はその様子を見つめ、微笑みながら体育館へと向かった。

その頃受け付けでは…
(くっそ…そんなんアリかよ…)
葵が一人落胆しておりましたとさ。

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