そして、そんなこんなで12時。
保護者、来賓、他校生の入場が始まった。

(何だかんだで綺麗になりましたね…)と来賓を校内案内中の悠紀は思った。
が、実際は間に合わなかった生徒達がプロを呼んでやらせたのだった…。

一通り案内を終え、悠紀が生徒会室に戻ると、青白い顔をした葵がいた。

「…ええと…大丈夫ですか?葵さん…」
悠紀が恐る恐る問い掛けると、葵は虚ろな目を悠紀に向けた。

「ははは…どんとこいだぜ…ははははは…」

うわぁ…と悠紀と羽衣はこっそり顔を見合わせた。

葵の携帯が鳴る。ビクッとして出る。声は上ずっていた。
「はいっ葵デスガ!?」
電話の相手は高瀬だ。
「お見えになったようだ。受け付けまですぐに来い。」
そう言って電話は切れた。
「ひーっ!!」
葵は一声叫けぶと、急いで生徒会室を飛び出していった。

「…見た目に似合わず、結構ナイーブなんだねぇ」
羽衣がしみじみと言った。

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