「皆さん、お疲れなようなので…甘いものを食べましょう。」
そう言って悠紀は練乳たっぷりのかき氷を用意した。
「く〜ぅ!」
葵がスプーンを握り締めてキーンとくるのを耐えた。
「はいっ!今の状態をフランス語で説明して!」
羽衣がスプーンで葵を指名して言う。
「できるかっ!!」
葵は頭を押さえながらくわっと言い返した。
「ダメだなぁ〜説明を求められるかもしれないでしょぉ?」
ここ数日、こんなやり取りばかり続いている。羽衣曰く、“とにかく使ってみることが上達の鍵”らしいが果たしてこんなので、葵は喋れるようになるのだろうか…。
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