そんでもって夏休み。
秋彦はなんとか仕事に区切りをつけ(というか他の4人に押し付け)、オーストリアへと旅立っていった。(8月入ったら帰ってくるけど。)

―生徒会室―

大概の生徒がどこかへ避暑に行ってしまうため、学園に来るような人もいない。

「はあぁー静かだぁー寂しーつまんないーっ!」
羽衣が大声で喚いた。
「うっせぇぞ!一ノ瀬!喚いてる暇があったら手ぇ動かせっ」
葵が書類の山の間から顔を出して言った。
「だってぇー全然減らないんだもん。やる気も失せるよぉ〜」
羽衣は応接スペースのローテーブルに広げた書類を摘んで言った。(机は一杯で仕事できない…。)

「計画的にやらないのが悪いんだ。」
確認の判を押しながら高瀬が言った。言われてみれば会長で、一番仕事の多い高瀬の机には、そんなに書類が溜まっていない。少なくとも高瀬の姿は普通に見える。


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