「妹が3-Aでして…。」
昨日話してくれました、と嬉しそうに言った。
「ああ。須岐[スキ]ちゃん?」
機嫌を治した羽衣が口を挟んだ。
「えぇ。」
悠紀は笑顔で答えた。
「ゆーちゃんはシスコンだねぇー」
羽衣が笑いながら言った。かく言う羽衣はブラコンみたいなものだが。

「ゆーさん妹いたんだ…。」秋彦の呟きを聞き取った葵が言う。
「水上は妹だけじゃなく弟もいるぞ?」

「えっ!うそ!?」
秋彦が驚いた。

「本当。今初等部6年。児童会長やってるぜ?兄弟揃って優秀だよなー。妹も生徒会役員だし。」
葵は机に軽く腰掛けながら言った。

「そうなんだ…」
秋彦は羽衣と話している悠紀を見つめた。

「まぁ、姉が一番優秀だけどな。下剋上成功させたし。」
葵も悠紀を眺めた。

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