私はぼんやりと、夏川くんの席を見つめた。

…今日も読書、ですか…。

そして今日も一人だ。
『一人には慣れてしまった』
私は、そぅ言った彼の寂しそぅな目を思い出した。

私じゃ、助けてあげられないかもしれない。
けど、彼の力になりたい。
必要とされていたい。
だって私は夏川くんの…
友達…なんだょね。

何故か、『友達』といぅ響きに寂しさを覚える。私達はただの『友達』。それ以下でもそれ以上でもない。そのことに違和感なんて感じたことなかったのに…。
それに彼は『友達』を必要としない人だから。私のことなんて、ただの『他人』でしかないのだ。でも、それでよかったはずなのに。
もっと頼ってほしい。
必要な存在でありたい。

守ってあげたい…

どぅしたんだろぅ。
一人の人のことを、こんな風に思うなんて。
初めてだった。


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