しばらく、黙ったまま歩いていた。だけど、春華ちゃんはさっきから、何か言いたそぅにしている。何か話しかけたほぅがいいのだろぅか。
「あの…雪奈ちゃん」
春華ちゃんが遠慮がちに言った。
「何?」
「変なこと聞くけど…雪奈ちゃん…好きな人いる?」
えっ…
どぅ言えばいいんだろぅ…
「…いないょ」
迷ったあげく、私は嘘をついた。
「そっかぁ…ゴメンね!いきなり…」
「全然!…春華ちゃんは?」
「えっ…私は…」
春華ちゃんは顔を真っ赤にした。
「…いる…かな?」
「嘘?!…だれ?同じクラス?」
まさか、西崎君じゃないょね?
私は少し不安になった。
春華ちゃんは頷いた。
「…誰かは言えないけどね」
そして、照れたよぅに笑いながらそぅ言った。

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