「いい天気だね〜」
「そぅだね」
あたしはなんとなく頷いたつもりだった。
だけど由加は、心配そぅに言った。
「なんか暗いょ?何かあったの?」
何か…
ないこともないけど。
でもこんなこと、由加に話していいのかな?
「ん?…なんかね、由加って昔、不登校だったじゃん。それなのに何でこんなに明るくいられるんだろぅ…って」
「不登校かぁ…懐かしいなぁ…」
「懐かしいって…」
「だって昔のことでしょ?」
確かにそぅだけど…。
由加はすごい。
今だって辛いはずなのに、そんな風に明るく笑えるなんて。
だけどあたしは、どぅでもいいことでいちいち悩んでは、暗い気持ちになる。
きっと由加は、あたしなんかよりずっと強いんだ。

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