二人して息を切らしながらしゃがみ込むのは、あの公園。
真が三日月を好きだと言った場所。
今ある気持ちは二つ。
やってしまったという気持ちと、やってやったという気持ち。
そんな二つの気持ちを交差させる中、聞き慣れた笑い声が私を包み込んだ。
「ははっ………あははははは!」
「な、何よ?」
「だって利砂子さん、あんな大声で…ははは!」
「真こそ、あんな大通りで跳び蹴りはないでしょう!?」
私たちは目を合わせると二人して声をあげて笑った。
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