ある駅前に髪を気にしながら立っている男の子。
急いで来たのだろうか、ピアス一つ付いていない。
「利砂子さん!」
私の姿を見つけると、相変わらず周りを気にせず声を上げながら駆け寄って来る。
「待った?」
「いや全然!てか、急にどうしたん?!」
「ラーメン食べに行こっか!」
「えぇ?」
訳が分からないという顔をしながらも真は私の横を歩く。
ワックスをつけてない真の髪が夜風になびいて、何だか心地良い。
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