「ははっ、じゃーな」

「はい、ご馳走様でした」


青木先輩の車が少し遠ざかって行くのを見送る。

数歩足を進めたとこで振り返り、先輩の車が信号待ちで止まってるのを確認すると私は走り出していた。


コンコン―…!



「何だよ、どした?!」


車の窓をノックすると先輩は慌てて窓を開けてくれた。


「あのっ…意地っ張りな年上女は…どうしたら幸せになれますか?!!」



少し息を切らしながら真面目に聞く私の言葉で青木先輩は全てを理解したようだった。

その時ちょうど信号が青にかわり、青木先輩はふっと鼻で笑いながら「素直になること!」と言って走り去って行った。


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