「森田くん!」

今度はしっかり名前を覚えていた。何だか一瞬季節があの時に戻ったような気がしたのは気のせいかな。

「お久しぶりです」

「久しぶり」

「こうやって会うの二回目ですね」

「そうね」

「何してるんですか?」

「今お昼休みなの」

「あぁ、なるほど」

周りに立ち並ぶレストランを見渡しながら森田くんは笑った。

森田くんとは街中で縁がある。

実は私がまだあの会社に勤めていたとき、一度会ったことがあったのだ。

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