「私って最低かな?」
「そんなことないよ」
「遊ばれてるって思った。振り回されてるって…でもこれじゃぁ、私が真をもてあそんだみたい」
「世の中男と女はそんなもんよ」
由利はメニュー表を私の前に突き出す。
「利砂子がそれでいいなら、もう何も言わないから。それより飲もッ!」
由利の気遣いに、私は頼りなさそうに笑ってみせた。
もし、真が同じ年ならきっと好きになってただろう。
だけど実際は年下で、仕事女だった私には変なプライドがあって…。
こんな言い方よくないんだけど、格が下がったと思われるのが怖いの。
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