「私って最低かな?」

「そんなことないよ」

「遊ばれてるって思った。振り回されてるって…でもこれじゃぁ、私が真をもてあそんだみたい」

「世の中男と女はそんなもんよ」


由利はメニュー表を私の前に突き出す。


「利砂子がそれでいいなら、もう何も言わないから。それより飲もッ!」


由利の気遣いに、私は頼りなさそうに笑ってみせた。





もし、真が同じ年ならきっと好きになってただろう。

だけど実際は年下で、仕事女だった私には変なプライドがあって…。

こんな言い方よくないんだけど、格が下がったと思われるのが怖いの。

< 82 >

[1]次へ
[2]戻る

[0]目次

Tag!小説


トホーム