「飲み会さぁ、来週の金曜日の夜なんやけど来れる?」

「あー無理かもね」

「仕事?」

「それもあるけど…若い子たちの中におばさんが入るのもね」


眉を下げながら笑うと真はきょとんとした顔をし、すぐにケラケラ笑いだした。



「全〜然!みんなりさこさんのこと好きやー言うてたもん」



会社にいた頃散々接待をしてきたおかげだろうか、どうやら愛想付き合いはうまいらしい。


一歩前を歩いていた私はピタッと足を止め、振り返り「もう終わり!」と言った。


「………え?」

「"彼女ごっこ"は終わり!」

「……終わりって」

「私は彼女じゃないし、もう会うのもやめよう!言ったでしょ?年下は範囲外って」

「…………」


妙なテンションで言う私に真は黙りこくった。

真は真っ直ぐ私の目を見る。

私は思わず目を逸らした。

見透かされてしまいそうだったから…。真剣な目をする真は、大人の男だと主張しているみたいだ。


「仕事だからもう行くね」

「待ってーや」

「……何?」

「俺、りさこさん好きやし」

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