「本当、怒ってないから」

「ほんまに〜?顔険しいやん」

「ちょっと考え事」

「考え事?」

「そう。自分に呆れてるの」

「何で?」



真の質問に私は答えなかった。その代わりに「それ、おいしい?」と意味のない質問を投げ返しただけだった。





日の影がだいぶ伸びてきた頃、ようやく店をでた。

あの気まずい空気に笑顔でデザートを運んできてくれた女の子のおかげで、いつも通りの会話の空気に戻ったのだ。


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