「自分より同じ年の子といる方が楽しそう…とか思っちゃう」
「…それは…経験上?」
「もちろん」
もう一度外に目を向ける。
見る限りお似合いな大学生カップル。
「びくびくしそう」
「ん?」
由利は私の言葉を待った。
「いつ若い子に取られちゃうだろうって…そう思いそう」
「それが大変なのよ、年下は」
真の姿は人混みの中に消えていった。
急に遠くに感じた。
私の知らない世界を持つ真。
そんなの誰もが当たり前なんだけど…………これが年の差なんだろうか。
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